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どこまでが体罰か。

公開日: : 体罰について

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「これは体罰なのでしょうか?」

と飼い主さんからご質問をいただいたことがあります。

 

どこまでが体罰なのか。

どの程度が体罰なのか。

というような趣旨の質問でした。

 

例えば、日本獣医動物行動研究会は体罰を以下のように定義づけています。

ここでいう体罰とは、飼い主、トレーナー、獣医師など動物にかかわる人が、動物に対し て殴る、蹴る、首を掴んで振る、首を絞める、食事や水を与えないなど、身体的および精神 的な苦痛を与える行為をいいます。

 

このように明らかなものであれば、分かりやすいですよね。

 

でもちょっと小突いただけ、おしりをぺしっと叩いただけ、と思っているのに「それは体罰だ!」と言われても納得はできないと思います。

 

言葉で異を唱えることのできないワンちゃんたちに対する体罰は、人間側の倫理観にゆだねられてしまいます。

そのため「どこまでが体罰か」という事に関しては、その基準は個人の価値観によって変わってしまいます。

だから私がおこなっている自身のトレーニング方法を正当化するために、「それは体罰です。だからこっちの方法をおこないましょう。」と言うことはできるという事です。

逆に、トレーニングで用いられる嫌悪刺激に対しても「これは〇〇だから体罰ではないんですよ」といった言葉をよく目にします。

でも体罰の基準は個人の価値観に沿っているわけですから、都合のいいようにいくらでも言えますよね。

「犬は痛みに強いから平気なんですよ」というようなことが言われてしまうわけです。

 

そのような、取って付けたような言葉は、ワンちゃんに対しても、飼い主さんに対しても誠実ではないと考えています。

だから明らかなものでない限りは、それが体罰かどうかという事に関して、私はお答えすることはできません。

 

その代わりに、「その方法をすると〇〇という事が起こるかもしれません。だから他の方法を試しませんか?」と提案することはあります。

特にその方法に対してワンちゃんが感情的な防御的な攻撃行動を示す可能性がある場合、他の方法を強く勧めます。

これが、私のトレーニング方法を選択するための基準の1つだったりもします。

 

 

だから一般的には体罰と呼ばれないであろう「目を見て叱る」という方法も私は提案しません。

犬の攻撃行動を出現または増大させる可能性があるからです。

他の方法を提案します。

 

そんなこともダメなの!?と思われるでしょう。

これはあくまで提案です。

 

でも本気の提案です。

 

体罰や叱責を勧めるドッグトレーナーさんからすると、そんなものは叱り方の問題、となるでしょう。

たしかにドッグトレーナー自身が行うなら、それで問題は起こらないかもしれません。

でも飼い主さんが叱るという事に関して、ドッグトレーナーは常にその場にいないという事に関して、どこまでのマネージメントができているでしょうか。

ワンちゃんが怒って噛みつくようになってから、飼い主さんが噛みつかれてから、トレーニング方法を再検討するのでは遅すぎると思います。

 

 

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