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犬は痛みに強いってどういうこと??

公開日: : 体罰について

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「犬は痛みに強いんですよね」

という言葉を最近また耳にしました。

 

「犬は痛みに強い」

昔からよく言われていることです。

“専門家”の中には、犬たちは人間の5倍痛みに強いとおっしゃる方もいるみたいです。

ツイッターでも


と、こんな感じで痛みについて取り上げられます。

 

 

体罰を使ったトレーニング方法を正当化するために、昔からワンちゃんの痛みについてはよく取り上げられてきました。

ワンちゃんを蹴飛ばして、「これくらい強く蹴らないと分からないんです。ワンちゃんは痛みに鈍感だから」

リードを強く引いてジャークする時も、「これくらい強く引いても、ワンちゃんは痛みに強いから大丈夫なんですよ。」

といった感じです。

※ジャークとは、リードを強く引き、ワンちゃんの首に衝撃を与えることで、好ましくない行動をやめさせる方法です。

 

ワンちゃんが痛みに強い・鈍感ということ。

これ

どこかにエビデンスがあれば教えてもらいたいのです。

どのようなデータをもって、このように解釈しているのかということを。

客観的な数値として出ているような根拠を知りたいです。

 

探しても見つからないですし、聞いても答えてもらえないんです。

 

もしも

 

もしもワンちゃんの行動を見ただけで、想像だけでこのように言っているのであれば、

あんまりじゃないですか?

「痛いです」と言葉で伝えることができず、静かに耐えているだけのワンちゃんが、「この子は痛みに鈍感だから大丈夫ですよ。」と言われながら叩かれ続けるなんて、そのコがあまりにもかわいそうではないですか。

 

ドッグトレーニングをおこなう時、必ずセットで考えないといけないものがあります。

それは動物福祉についてです。

ワンちゃんたちの幸せについて考えなければいけません。

 

動物福祉の「5つの自由」というものをご存知でしょうか。

1960年に英国で家畜の福祉を護るために定められたこの理念は、今ではコンパニオン・アニマル、実験動物、動物園の動物、サーカスの動物など、人間の飼育下にいる動物たちの福祉の国際基準となっているものです。

1飢えと渇きからの自由
2不快からの自由
3痛み、負傷、病気からの自由
4恐怖や抑圧からの自由
5自由な行動をとる自由(正常な行動を表現する自由)

というものです。

公益社団法人日本動物福祉協会がとても分かりやすくこの5つの自由について紹介されています。是非ご覧ください。

公益社団法人日本動物福祉協会 動物福祉について>>>

 

叩いたり蹴ったり、お仕置き棒で殴ったり、プロングカラーを付けてリードを強く引いたりするようなトレーニング方法は、

この5つの概念の4つに反しています。

そのようなトレーニングを受けているワンちゃんは果たして幸せでしょうか。

 

ワンちゃんを幸せにするために体罰をしているというのなら、

他に方法はないのですか?

もしもそれしかないのなら嫌悪刺激を最小にするためにどのような努力をされていますか?

という事をお聞きしたいです。

 

もしもこの動物福祉を考慮せずにドッグトレーニングをおこなってしまうと、

「ワンちゃんの行動はどんなことをしてでも変えればいい。」

「叩いてでも蹴ってでも、ワンちゃんが従うようになればそれでいい。」

となってしまいます。

 

人間の行動治療の現場では、嫌悪的な刺激を用いて治療をおこなう場合、その患者の権利が守られるように倫理委員会が設けられています。

ドッグトレーニングの世界にはそのようなものはありません。

ワンちゃんの権利は、飼い主とドッグトレーナーの手にゆだねられています。

 

もしもあなたが、体罰を使ったトレーニング方法を検討しているなら、少し考えてみてください。

本当にその方法しかないのですか?

もしも他に方法があるのなら、まずはそちらを選んであげませんか?

 

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